高齢出産が増えたと言われる現代。
晩婚化、初産の年齢の高齢化により母子ともにリスクが高いと話題になることもあります。
でも実は、戦前の高齢出産による出生数はそれをはるかに上回るってご存知ですか?
データの残っている1925年の35歳以上の女性による出産数は42万8299人。
2014年が27万6767人なので、その約1.5倍にあたります。
ちなみに、現在の総人口が1925年当時の約2倍になっていることを考えると、割合からいくとさらに多かったことになりますね。
背景には『産めよ増やせよ』という当時の国策もあったようです。
1925年の40~45歳の女性による出生数が約12万人、45歳~50歳で約2万人。
45歳以上母親から生まれた赤ちゃんの数は、現在の21倍!
総出生件数からみると、100人に1人の赤ちゃんの母親が45歳以上なんですって。
*それまでに何人も産んでの高齢出産と初めての出産が40代では、一概に比較はできません。
高齢出産をおすすめしているわけではありませんので、その点は誤解のないようにお願いします。
また、出生数の割合からみると;
1925年:30歳以上の方の出生数の全出生数に占める割合…40% (うち35歳以上…20%)
2014年:30歳以上の方の出生数の全出生数に占める割合…60%以上 (うち35歳以上…25%以上)
色々と考えさせられる数字です。
少し前ですが、わかりやすい記載がありましたので、引用させていただきます。
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晩婚化の進行により、「高齢出産」への不安が増大している。
こうした時代の空気は、女性の妊娠時期を管理しようとする政府の動きまで引き起こした。
しかし、妊娠や出産に関する誤解を解き、正しい知識を身につければ、むやみに不安を抱く必要などないのだ。
話題書『卵子老化の真実』(文春新書)の著者で、日本で唯一の出産専門ジャーナリストの河合蘭氏によれば、高齢出産は平成だけの話ではないという。
1980年代以降、高齢出産が増加傾向にあるのは事実だが、その以前は今よりもはるかに高齢出産が多かったと河合氏はいう。
「大正14年には、45歳以上の母親から生まれた子供は2万人近くいました。これは現在の21倍になります」
さらには50代の母親から生まれた子供も、大正14年には3648人にのぼっていた。
「高齢出産が多かったのは“産み止め”ができなかったというのが大きな理由です。その後、高度成長期に出産年齢が若返り、次に晩婚・晩産時代に移行するのは先進国に共通した現象。“妊婦は若いもの”というのは高度成長期の特殊な感覚なのです。今は再び昔に戻りつつあるといえますね」(河合氏)
もちろん、初産の高齢出産は現代の方が圧倒的に多いのは間違いないが、
高齢出産数が今より21倍多かった時代を思えば、そう神経質になることではないのかもしれない。
※週刊ポスト2013年6月14日号
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私の母は8人兄弟。
難産タイプの私は、自分が子供を産んでみて、『おばあちゃん、よく8人も産めたな~』と感心したものです。
今は少し考え方が変わり、
“産み止め”ができなかった時代背景だけでなく、
家族全員やご近所一丸となって子供の面倒を見ていたこと、
食事や家事労働などで身体作り(+精神面も強かった)ができていたことなども関係しているのでは、と考えています。
実際に、一番下の弟や妹の世話は年上の兄弟がほとんど引き受けていたそうです。
(世話をしていた側の母からよくその話を聞かされました^^)
和式トイレに拭き掃除、水は井戸から汲んできて・・・ととにかくよく働き、
食べ物といえば保存料など含まれるはずもない新鮮なものばかり。
そんな健康的な生活をしていた母たちのおかげで、私も子供たちも健康に生まれることができました。
あらためて感謝。
高齢出産は可能だけれど、母子ともにリスクがあることも事実。
高齢じゃなくても、産前産後の女性を取り巻く環境が昔とはかなり異なります。
20代前半の女性が、将来の妊娠に関わる実際を知り、よく考えて自分の生き方を選択すること。
産前産後の女性へのケアを手厚くし、妊娠も育児も余裕をもって楽しめる環境を作っていくこと。
そのためにどういう形でお手伝いをしていけるか、考えていきたいと思っています。
これでどう?というご意見、ご提案、一緒に活動してくださる方、お待ちしています^^