この10年ほどで個人サロンが飛躍的に増加したと言われています。
教える側のスクールも個人から大手まで様々。
本当に残念なことですが、スクール選びに悩む方や失敗したという方から相談を受けることも増えました。
ブログやHPだけでは選びきれない、そしてそうした記載には必ずしも真実ではなく、耳触りの良い事だけが書かれていることが往々にしてあるのも残念な限りです。
そんな中、先日スクール講師として熱く語り合った方よりメッセージをいただきましたのでご紹介させていただきます。
長文ですが、長年この業界でセラピストとしても講師としても活動されてきた彼女の想いが詰まっています。
・セラピストになりたい
・スキルアップしたい
と思われる方、ぜひ参考になさってください。
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今日は、これからマタニティセラピストを目指す方の参考にしていただきたく、マタニティケアの重要性と、セラピストの責任、そして私の大きな失敗という事をお話ししたいと思います。
読み進めて頂くと、スクール裏話も出てきますのでスクールの実情についてもお分かりになるかと思います。
あなたのセラピスト人生をかえるきっかけになるかと思いますので、長文ではございますが、じっくりお読みください。
その前に、私の自己紹介を簡単にさせていただきます。
私は美容外科勤務、大手サロン勤務、メディカルトレーナーと経験を積み、現在はリンパセラピストであり、そしてセラピスト養成の講師をしている宮本と申します。
トリートメント業が日本でもしっかりと代替医療としての立場を確立できるようにしたいと思い活動しております。
また一児の母でもあります。
実は、この私も以前にマタニティセラピストを目指した事があります。
施術によって、この妊婦さんや小さな命の大きな助けとなる事も気が付いたからです。
私自身、妊娠出産時に「体が辛い」のに、どこにも、妊婦の私を受け入れてくれるところがありませんでした。
今まで受けていたマッサージ店にも、行ったことのない店舗にも問い合わせをしました。
ですが、妊婦さんは出来ないと断られてしまいます。
私は既にセラピストでしたので、妊婦さんを簡単に施術しないという事は理解しており仕方がないと思いました。
身体が辛い、でも耐えるしかない・・・
産まれてくれたら、きっと楽になる。それまで待とう・・・
なんて思いながらの生活でした。
そして出産後に、「妊婦さんを癒せる場所が少なすぎる」「妊娠時のトリートメントが妊婦さんにも、そのお腹に宿る小さな命にも大きな助けとなり、スムーズなお産が進むんだから」と妊婦さんを癒せる場所で有りたいとマタニティセラピストを目指しました。
ですが、マタニティトリートメントを開始する事は残念ながら有りませんでした。
何故か・・・
妊婦さんにとっての「普通の状態」は、非妊娠時の「普通」とは異なるからです。
通常、トリートメントというのは「普通の状態」で施術を行うというのは、きっと貴方もお分かりかと思います。
万が一私が間違ってしまい、施術を受けていただいた妊婦さんや、そのお腹に宿った小さな命を危険にさらしたくないからこそ、あるスクールに足を運んだのです。
そのスクールは、妊婦さんについて詳しく教えてくれましたし、よく理解できたと思います。
ただ二日間というあまりに時間が少ないスクールで明らかに施術練習が足りず、大きな不安だけが残りました。
また施術自体も極めて単純で、「これで、妊婦の不定愁訴をカバーできるのか?」とも感じましたし、お金を頂いて施術ができるレベルではなかったように思ったのです。
色々調べたところ、マタニティケアの商材(DVDや本)では、多くの施術がさするのみです。
直接、技術を伝授できない、時間が少ないという事であれば、無難な「さする」という方法しか伝えられないのでしょう。
最近では沢山のマタニティケアスクールも並び始めました。
それだけ、妊婦ケアが必要という事を世の中が気付き始めたのだとも思いましたが、それ以上にスクールの在り方に疑問が出ました。
それは実践経験のない方が講師だったり、経験が明らかに少ない講師、知識に乏しい講師がわんさかいるからです。
現に同じくスクールに通っていた方が講師になっています。
卒業後間もなくの事でした。
しかも、この方はマタニティケアだけではなく、セラピストとしての経験もほとんどありませんでした。
それなのに講師とは驚きですね。
そしてこのような経験値が少なく、知識に乏しいスクール講師は、マタニティケアだけに止まらず、今では様々なトリートメントスクールでも存在しています。
そのようなスクールや講師は本来の「セラピスト育成」ではなく、講師の利益を追い求めているのでしょう。
生徒も、その生徒の先にいるお客様の事も軽んじているとしか思えません。
・短時間での粗末なカリキュラム
・簡素化されてしまった技術
これでは、理論面でも技術面でも不足していて当たり前でしょう。
技術にしても理論にしても、1日2日ちょっとやっただけで身に着くものではないという事をセラピストであるあなたなら、既にお分かり頂いているかと思います。
このようなスクールを受講したセラピストのその後も心配ですが、足りない知識と技術でその先にいるお客様がどうなるのか・・・
私はだから、「これでは、全然足りない」とマタニティケアを行う事をやめたのです。
私以外にも、こうしたスクール講師の元で学んだセラピストさん達からは「結局何も身につかないまま終わってしまった」と、お話を聞いていますし、自分のサロンに活かせていない方々を沢山みてきました。
一方、そのような講師の方たちにお会いさせて頂くと、やはり「自分の利益」の話しか出てきませんでした。
仲良くさせてもらっていると思っていた講師から「あの人にも講座案内メールをしてみたけど釣れなかった。(このような内容でした)」と聞かされた時には、生徒を「釣るもの」と考えているのかと、大きなショックを受けました。
そんな中で出会ったのが安藤先生でした。
初めて安藤先生にお会いした時に感じた強烈な信念に魅かれお付き合いが始まったのは、今から何年も前になります。
今では私にとって、この業界の健全化に向けたスクールの在り方・講師像の目標でもあります。
そこで、私が何故マタニティケアを断念したのかをお話し、安藤先生のマタニティトリートメントを受けさせて頂きました。
私が習った単純な手技とは違って、きちんと妊婦さんの不定愁訴をカバーできるものだったのです。
妊婦さん相手にそもそもトリートメントはできないのか?とも思っていたのですが、きちんと不定愁訴をカバーする施術があるのですね。
お聞きした妊婦さんの症状や特徴、そしてその対応、また妊婦さんに合わせた手技の応用等はとても新鮮で現場にいる人でしか知り得ない事だと感じましたし、食事や運動等まで多岐にわたり聞ける話も、卒業後セラピストしての「質」が大きく変わってきます。
良いスクールとは、ここが明らかに違うのではないでしょうか。
いかに講師からテキストにない実例を沢山もらえるかという事で、単に教わったスクールのコピーでしか、生徒さんに伝える事ができない講師から何が学べるのか?という事なのです。
またスクール自体のカリキュラムもテキストも大きく異なります。
卒業後に生徒さんが困らないようにという想いを感じるもので、妊婦さんの体の不思議な仕組みや、また変化に合わせた細かい注意点までもが揃っていました。
また、何より実践的な練習が嬉しいですし、自信を持ってお客様と向き合えるようになれるところです。
私は妊婦さんとはどういうものか、そして注意点を学び、手技をちょっとやって、卒業となってしまったために、不安だけが残り何もできずに終わってしまいました。
妊婦さんがどういうものかという本を手にしただけで、外に放り出されたような状態となってしまったのです。
あなたがきちんとお客様や妊婦さんと向き合って仕事がしたいと願うのであれば、まずはセラピストの責任の重さを考えてください。
そして、貴方のため、あなたのお客様のために、きちんと学んでください。
スクール選びで重要な事は
講師がどこで何を学び、どんな経験を積んできたのか?
講師から何が学べるか?
スクール卒業後にどんなセラピストになっていられるか?
です。
中身のないスクールで数十万掛けて何を学びますか?
安価ではあっても、その後に活かせないようなものであれば無駄ではありませんか?
本気で「妊婦さんの助けとなるセラピストでありたい」「マタニティトリートメントを習得したい」とお考えでしたら、安藤先生のように本当に喜んでいただける技術、セラピストとしての質をあげる専門的な知識を習得できる講師の元で学ばれることをお勧めいたします。
質の高いセラピストの誕生を願い終わりとさせて頂きます。
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深層リンパボディトリートメントスクールの宮本佳代子さん、ご自身のスクールでも、確かな技術を教えることに力を注いでおられます。
本当に活動していけるセラピストを育てたいという心からの想いがあふれるメッセージ、お忙しい中、本当にありがとうございました。
思うことを語り合える講師仲間がいてくれることも、とても心強く、感謝しています。